完全パンクマニュアル 初めてのセックス・ピストルズ デストロイエディションを読んだら・・・

今回はこちら、

完全パンクマニュアル はじめてのセックス・ピストルズ デストロイ・エディション

完全パンクマニュアル はじめてのセックス・ピストルズ デストロイ・エディション

の読書感想文です。笑

 

amazonで異彩を放っていたこの本をポチったのはいつだっただろうか。。

僕ほど所謂パンクからかけ離れたパンクバンドマンはいないだろうと思い、そもそもパンクってなんなんだという疑問を解決するために何冊か買った中の一つ。

はっきり言って、ネタ本です!ギャグ本とも言えます。

ただ例えどんな本であろうと読む価値のない本はこの世にないと思っているのでしっかり!真面目に!レビューしていこうと思います。

黙って読みやがれファッションパンクども!!!

(以下の内容は諸説ありますので全てが正しいわけでわありません)

 

 

まず皆さんパンクってなんだと思いますか?

ここで一つ大事なことを言っておくと、パンクとは音楽ジャンルのことではありません。今でこそわかりやすくパンクロックという区切りで分けられているのも事実ですが、そもそものパンクとは文化や生き方のことです。

まずパンクの始まりに関して、70年代イギリスでは高い失業率に見舞われ、古臭い慣習に辟易としていた若者たちの怒りによって生まれたものとされています。(当時イギリスアメリカ間でパンクの輸入・逆輸入があって、、と言った詳しい部分は割愛)

そのパンクカルチャーが劇的に広がった中心にいたのがセックスピストルズであります。

セックスピストルズは四人組バンドであり、レコード会社から2度の契約破棄後、最初にして最後となるアルバム勝手にしやがれをリリースします。

バンドとしての活動期間はおよそ3年ほど。伝説的なバンドと言われていますが、出したアルバムはたった一枚のみです。

完全パンクロックマニュアルは、このセックスピストルズから多くを学び取ろうという意思のもと書かれています。その中でこれはっ!と思ったものを紹介します。

 

まずセックスピストルのアルバムを聴くわけですが、聴くためにも準備がいります。

最初に音源の入手をしなくてはいけないのですが、間違ってもApple Musicやspotifyのようなサブスクを使ってはいけません。amazonで買ったり、レンタルショップで借りるのもアウトです。ベストな選択はパンクな友達から借りること。これ一択です。

ただし、もし相手がファッションパンクだった場合はCDのパッケージも残っており、盤面も綺麗なままなはずです。その場合はその場で返すか叩き割ってください。真のパンクロッカーなら裸のCDで盤面が傷だらけのはずです。CDの一部割れているところをテープで止めてあるようならなお良しです!

そうやって音源を入手したのち、ここでもしっかりとした手順というものがあります。

間違ってもそのままコンポに入れてはいけません。そんなものはファッションパンクのすることです。まず部屋の中を整えましょう。床が見えないほどゴミを広げ、割れたまんまの窓ガラスや、脱ぎ捨てられた服、吸い殻で溢れている灰皿、ギターもその辺に捨てておき(スタンドNG)万年床もひいておきましょう。ゴミの種類はできれば酒の瓶缶、スナック菓子、ジャンクフードやインスタント麺が良いでしょう。そうやって部屋の準備ができたら次は服装です。ここでは革ジャンや鋲のついたベルトなどは身に付けなくて結構です。もっとラフな、ギリギリ服として認識できるものを身につけましょう。血や飲食物の汚れがついていればモアベターです。

 

ここまで準備してやっと音源に手を伸ばしますが、まずやることはCDの音源をカセットテープにダビングすることです。何度聴いても音質の劣化がしないCDはパンク的によろしくありません。音質も悪くいつか壊れるカセットテープこそがパンクを聴ける唯一の方法です。なるべく悪い音質環境でダビングするように心がけましょう。

ダビングした後のCDはゴミの山に捨てるか叩き割るかするのもお忘れなく。

 

さあ、やっとカセットテープを入手したあなたですが、コンポもなるべく音質の悪いものを、ベストで言えば80年代前半以前のソ連共産主義時代の製品を使いましょう。あれは音質が最悪だからです。間違ってもSONY製やパナソニック製、ONKYO製のものを使ってはいけません。それらを持っていた場合はとっとと窓から捨てましょう。

ここでいよいよ再生ボタンを押した時に、再生がされないという幸運に巡り合えるかも知れません。その時はただただ怒りに任せてラジカセを殴打してください。

幸か不幸か音が鳴り始めたら部屋の中で暴れ踊りましょう。静聴なんてもってのほかです。ラジカセを部屋の隅に放り投げ真ん中で部屋を無茶苦茶にするように踊ってこそ真のパンクロッカーなのです。

 

 

 

はい。とまぁこんな感じの内容でしたが、どう思います??

僕的には確かにこれが真のパンクロッカーと言いますか、空想の生き物のあるべき姿とでも言いますか。。。

実践はできないけど気持ちの部分では共感もできる気がします。僕はですけどね。

次はライブ当日においてのマナー講座です。周りのパンクバンドに失礼のないようしっかり身につけていきましょう!(白目)

 

第一に気をつけなければならないのは、必ず指定された時間通りに会場には行かないことです。そんな自己管理ができている奴らは失格です。ファッションパンクと蔑まれることになるでしょう。

次に挨拶です。会場に入った段階でスタッフの方や対バンのパンクバンドがいらっしゃるはずです。そこで元気に「おはようございますっ!!」などと挨拶するのは絶対にやめましょう。そんなことをすれば一瞬でファッションパンクだと罵られてしまいます。パンクの世界では挨拶ひとつがとても重要です。覚えるべきはもうこの一言に尽きます。「テメェら、ファッションパンクだ」すると相手が「あっ?クソが、テメェらこそファッションパンクだろうが」と返してくればパンクロッカー同士の正常なコミュニケーションがなされたことになります。これは例え相手がセックスピストルズであっても違えてはいけません。心を鬼にしてファッションパンク呼ばわりしましょう。それが成句なので仕方がありません。また楽屋では自分の荷物はなるべく広く置き、出番順は関係なく居座りましょう。これをマーキングと言います。そういう衝突を持ってパンクバンドは切磋琢磨していくわけです。

 

 

これはもうどうしようもないくらいアホですね。これを真似しようものなら一瞬で干される、あるいは殺されることでしょう。ただ反面教師としてはありなのかな。これと反対のことをすればバンドマナー的にはOKだと思うのでしっかり勉強しましょう。

 

という感じでこの本の内容にも少し触れましたが、読み物として非常に面白かったです。笑いながら読んでしまいました。ただ!誰にも縛られない、自分を貫き通すって意味では勉強になるのではないでしょうか。周りの環境を変えるのはいつだって協調性のない人物であることも事実ですし、日本はちょっと協調性至上主義的なところもあると思うので、程々に自分のしたいことを続けられるようにがんばっていきましょう!と無理やりまとめてみました!興味ある人は買えば良いと思うし、あれだったら貸しますので。ではではー。